アキレス腱断裂の保存療法とテニス復帰経過について
〜アマチュアシニアプレーヤーの治療経過〜
今給黎整形外科クリニック 院長 今給黎 直明
 アキレス腱断裂はスポーツ活動中に受傷することがほとんどである。人口10万人当たり6.3~37.3人に発生し,近年は増加傾向にあると言われている。受傷好発年齢は30~40歳代で,50歳以上の年齢層にもう1つ小さなピークがある。若年層ではスポーツによる受傷が多く,種目別にはバドミントン,バレーボール,サッカー,テニスなどの球技およびラケット使用競技での発生頻度が高い。また高齢層ではスポーツ以外の日常活動中の受傷が多い。診断は整形外科医であれば診断は比較的容易であり、最近では断裂部の治癒過程を超音波器械で確認することも可能である。治療方法はギプスや装具を用いた保存療法と腱を縫合する手術方法に分かれる。いずれの方法も一長一短があるが安全なスポーツ復帰を確実にするためにリハビリテーションも重要となる。今回の講演では現役医師であり全国医師テニス大会試合中にアキレス腱断裂を受傷し、保存的加療ののちに翌年の同大会ダブルスでの優勝に至る経験をされたシニアテニスプレーヤの治療経過と経験をご本人を交えてお伝えさせていただく。
プロフィール
昭和63年4月(1986年)
杏林大学医学部医学科入学
平成4年3月(1992年)
杏林大学医学部医学科卒業
略歴
平成4年(1992年)6月
杏林大学医学部整形外科 研修医
平成6年(1994年)7月
杏林大学医学部整形外科 専攻医
平成13年(2001年)8月
杏林大学医学部整形外科 助教
平成17年(2005年)7月
Istituto Ortopedico Rizzoli Sports&Traumatology(1年間留学) Clinical fellow
平成20年(2008年)7月
財団法人大和会東大和病院 医長
平成24年(2012年)4月
財団法人大和会武蔵村山病院 科長
平成26年(2014年)9月〜
今給黎整形外科クリニック 院長
現在に至る